トキの舞う 能登の 里山里海を 目指して

―NPO法人おらっちゃの里山里海ートキのエサ場づくり

この資料はNPO法人 能登半島 おらっちゃの里山里海が公益信託サントリー世界愛鳥基金の支援を受けて

粟津地区にて2015年から2018年までの3年間かけて取り組んだ活動を取りまとめたものです。

粟津地区は、粟津川の河口にあり、海抜が低く平らな場所を活かして、昔から水稲が盛んな地区です。近年まで、度々洪水が起こり,田んぼは泥が深く、大変な苦労をしながら米を育てていたそうです。平成14年の区画整理事業により、田んぼの集約・大規模化や水はけの大幅な改善が進み、現在の景観となりました。  農業者が田んぼを使いやすくなった一方で、それまで田んぼの周辺にいた水辺の生きものは、大きく変わった環境の影響を受けていると考えられます。最も大きな変化の一つは、水路と水田が大きな段差で隔てられたことです。  今でも一帯には100種以上の水生動物がいますが、トキがエサとする生きものを増やしていくためには、水路と田んぼを行き来できる仕組みを作ることを考える必要があります。